『パーティで女の子に話しかけるには』パンクで切ない宇宙人との恋

パンクキッズと宇宙人の女の子の恋

1977年、ロンドン郊外でパンクロックが大好きな主人公が、忍び込んだパーティーで出会ったかわいい女の子と繰り広げる、青春のラブストーリーです。

良い意味でのとんでもない作品を観てしまった感満載の最高な作品です。

あらすじ

パンクなのに内気な少年エンは、偶然もぐりこんだパーティで、反抗的な瞳が美しい少女ザンと出会う。大好きなセックス・ピストルズやパンクファッションの話に共感してくれるザンと、たちまち恋におちるエン。だが、ふたりに許された自由時間は48時間。彼女は遠い惑星へと帰らなければならないのだ。大人たちが決めたルールに反発したふたりは、危険で大胆な逃避行に出るのだがーー
引用:『パーティで女の子に話しかけるには』オフィシャルサイト

キャスト・スタッフ紹介

  • 制作国:イギリス・アメリカ合作
  • 公開年:2017年
  • 上映時間:103分
  • 監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル
  • キャスト:エル・ファニング、アレックス・シャープ、ルース・ウィルソン、マット・ルーカス、ニコール・キッドマン

予告編

音楽×ファッション×SF×ラブストーリー

かわいい女の子と内気な青年が恋をする映画は数あれど、それが宇宙人との恋だというのだから驚きです。そして、それは音楽とファッションという青春の2大要素が満載で描かれる甘酸っぱいラブストーリー。

この突拍子もない世界観をとても美しく映像化した、監督のジョン・キャメロン・ミッチェルには脱帽です。

予告編でも出てきますが、エル・ファニング扮するザンが着ている洋服にハサミを入れながら放つ「もっとパンクにして!」この一言は強烈です。

常識なんてものは切り裂いて、破いてしまえばいいと言わんばかりに、それまでの映画の常識を覆すような、独特という言葉でも形容できないほどの、オリジナルでパワーのある世界を見事に見せつけてくれます。

パンクの持つ美しさ

出典:IMDb

パンクというのは本当に数ある音楽ジャンルの中でも異質な気がします。

音楽のジャンルは文字通り音を種別させるものですが、パンクに関しては音だけではなくファッションなどのカルチャーや、当たり前を覆すという考え方や、思想なども盛り込んでいる実に革命的な音楽です。

ファッションにおいては整っていることがかっこいいとされていた時代に、わざと服を破いたり、その辺にあるような安全ピンで飾り付けるなど、高級であることや美しいことに対してのアンチテーゼをどこまでも昇華させ、人々の常識を覆すかっこよさをそこに提示しています。

そして、その常識を疑ってみるといった考えが軸になった思想は、社会的に大きな意見を持つことが許されない若者に、それまでの当たり前の年功序列という流れや、常識に塗り固められた社会システムを崩す術を与えてくれました。

音の面で言えばそれまでの音楽は上手いことが良しとされ、テクニカルであることがカッコいいとされていましたが、パンクは違いました。

それは演奏が下手くそでも構わないという、それまでの音楽の常識を覆すような様式を持ち込んできました。

それはまさに初期衝動という、根源的な揺らぎの美しさを純粋な形で表した、何かが破裂しそうな、まさにパンク寸前のギリギリのかっこよさと美しさを見せつけてくれます。

それとパンクと言えばDIY(Do It Yourself)の精神です。これは何事も自身でやるの意味で、すべて自分たちの手で作り上げるという、非常にクリエイティブな考え方、行動様式と言えるでしょう。

こういったパンク的思想というのはそれ以降重要なものとして、音楽ジャンルを超えて様々なシーンで扱われているような気がします。

僕パンクロックが好きだ

出典:IMDb

主人公のエンはまさにこのパンクロックの虜になっています。少し立てた髪型や缶バッチをたくさんつけたジャケットなど、それはどこからどう見ても立派なパンクキッズです。

舞台は1977年、パンク全盛期のロンドン郊外です。同じくパンクファッションに身を包んだ仲間たち2人と、ライブハウスにお目当てのバンドを見に出かけるのが日課です。

冒頭のエンはたくさんの缶バッチを付けたジャケットに白シャツで、緩めにネクタイを締めた少しキレイ目のトラッドなパンクスタイルです。

友人は鋲のたくさんついた皮のライダースにジーンズのロック感のあるスタイル、もう一人の友人はカーキのミリタリー風のつなぎでカジュアルなスタイル、こちらもやはり沢山の鋲や安全ピンがつけられています。

パンクがテーマというファッションが重要な立ち位置を占める作品において、その衣装もまったく抜かりはありません。

衣装デザインは『恋におちたシェイクスピア』や『ベルベット・ゴールドマイン』などたくさんの映画で素晴らしいスタイリングを手がけ、アカデミー衣裳デザイン賞を3度も受賞している、サンディ・パウエルが務めています。

イギリス出身でロンドン・パンクに熟知している彼女だからこそできる、決してわざとらしくないクールなパンクファッションは、この映画の世界観をよりリアルに、そして、とてつもなくカッコよく彩っています。

1977年という時代の中で

出典:IMDb

1977年といえば、セックス・ピストルズのファーストアルバム「勝手にしやがれ」が発売された年です。黄色とピンクのジャデザインのアートワークが強烈な語り継がれる伝説の名盤です。

その他にも、クラッシュの「白い暴動」、ザ・ジャムの「イン・ザ・シティ」、ダムドの「地獄に堕ちた野郎ども」などのパンクロックの名盤が数多く発表された年です。

注目のサウンドトラックですが、もちろんパンクの名曲も使用されていますが、8割がこの映画のためのオリジナルの楽曲です。

この映画のために結成されたバンドThe Dyschordsの楽曲を筆頭に、XiuXiuやMatmosなどの実験的な音を得意とするグループの楽曲が使われています。

そして何と言ってもハイライトでもあるライブシーンの迫力も凄まじいものがあります。

その素晴らしいパフォーマンスを魅せるバンドや、その演奏で暴れるパンクキッズを束ねる、パンク軍団のボス的存在で登場する、ニコール・キッドマンのキャラも強烈です。

青春はワン・ツー・スリー ジャンプ

出典:IMDb

青春はどこまでもぶっ飛んでて良いと思うし、はっちゃけることが許された時期はどこまでもハジけたもん勝ちです。

もちろん人に迷惑をかけるのはダメですが、自分で買った服を破いたり、ライブハウスやクラブではしゃいだりすることは何の罪もないと思います。

そして、偶然出会った女の子と恋に落ちるのも、若さや無鉄砲さが持つ輝きであり、とても美しい代物です。

それはときおり刹那という言葉で表現されますが、その一瞬が放つ強烈なきらめきを無駄なことや意味のないものとして片づけるのは、非常にもったいないような気がします。

そこには決して写真には写ることのない美しさが確かに存在し、その美しさこそが芸術の本質であるような気がします。

パンクバンドのドラマーがワン・ツー・スリーとカウントする時、そのバンドが奏でる音楽でジャンプしてはしゃぎまくる時、そんな瞬間に青春というアートは開眼されるのではないでしょうか。

パーティで見つけたかわいい女の子

惑星の違う異星人の考えを理解するのはきっと難しいですが、この映画に登場する異星人たちがしようとする行動に、エンはどこまでも歯向かっていきます。

それはパンクという常識を覆すという考えが、ある意味正義になるようなそんな痛快さが感じ取れます。

ザンはエンのやさしさやパンク精神に惹かれ、限られた時間の中で2人は精一杯の恋をしていきます。しかし2人に与えられた時間は48時間、様々な問題が勃発する中タイムリミットは刻一刻と迫ります。

今年は本当に良い映画の公開が相次いでいる気がします。そして今年も終わりに差し掛かろうとした時にとてつもない映画と出会ってしまいました。

それはまさに、パーティーで物凄くかわいい女の子を見つけた時のような喜びを与えてくれるかのようです。

『パーティで女の子に話しかけるには』の関連作品を観るなら

TSUTAYA DISCASの無料お試し期間を使って『パーティで女の子に話しかけるには』の関連作品を観よう!

今ならTSUTAYA DISCASで本作の監督ジョン・キャメロン・ミッチェル作品など『パーティで女の子に話しかけるには』の関連作品を宅配レンタルすることができます。

30日間の無料お試し期間があるので、こちらを活用すればTSUTAYA DISCASでたくさんの動画が30日間無料で楽しめます。

また、TSUTAYA TVという見放題の動画配信サービスも同時に利用できるので、TSUTAYAの全商品を自宅にいながらにして楽しむことが可能です。

宅配レンタルと動画配信ならTSUTAYA!30日間無料お試しキャンペーン実施中