パリ在住で定職についていない30代のさえない男を主人公にした恋愛映画です。
恋人や友人との関係といった日常の事柄が、登場人物それぞれの視点で描かれていきます。
目次
あらすじ
33歳になっても定職に就けずにいる元画学生のアルマンは、ジョギング中に知り合った女性アメリにひかれる。ある日、夜道で2人の男に襲われそうになっていたアメリを助けようとしたアルマンは、逆に刃物で刺されてしまうが、この事件をきっかけにアルマンとアメリは急接近する。
引用:映画.com
キャスト・スタッフ紹介
- 制作国:フランス
- 公開年:2013年
- 上映時間:90分
- 監督:セバスチャン・ベベデール
- キャスト:バンサン・マケーニュ、モード・ワイラー、バスティアン・ブイヨン、オドレイ・バスティア、ポーリーヌ・エチエンヌ
自己紹介とは
自己紹介とは実に厄介なものです。
果たして自己紹介が苦手じゃないという人がこの世にどれだけいるでしょうか。
新しい環境に入った時や、初対面の人と話す時、我々は自己紹介という儀式のようなことを行わなければなりません。
状況により打ち出す内容は変わってきますが、大体において名前と年齢、住んでる場所と仕事、場合によっては生まれた場所まで示す必要があります。
名前や仕事や生まれた場所といった要素を他者の解釈で判断されるという、不可抗力にも似た評価がそこには発生する気がします。
その紹介した自己が他者にどう受け止められるか、どのような解釈をされどう判断されるのか、自己を紹介する側からはどうすることもできません。
はじまりはいつも
この映画は主人公のアルマンの自己紹介から始まります。
まず年齢を言い、その後に住んでいる場所、それから独身であることを告げて、仕事については重要じゃないと少しお茶を濁します。
続けてアルマンは「僕らは他人の職業にこだわりすぎる」と言います。
人生の大半は仕事だから、何をしている人なのかを気にされるのは仕方のないことだけど、それはそんなに面白い話ではないと語ります。
アルマンはパリ在住の33歳で無職、それはまさに自己紹介が苦手になる季節です。
アメリについて
続いて一人の女性の語りが始まります。
彼女はまず年齢を言い、自分が何をしている人物であるかや仕事について簡潔に述べた後、自分がアメリという名前であることを告げます。
そして、自分はそのアメリという名前が可愛すぎるから気に入ってないと言います。
アルマンとアメリの自己紹介は、順序が少し異なるものの似ているところがあります。
それは、後ろめたさを感じていることや気に入ってないという、自分にとってのネガティブ要素を後回しで最後に紹介したというところです。
アルマンの場合は無職であるという後ろめたさから、自分の仕事について最後に話し、アメリは自分の名前が気に入ってないという引っかかりから、名前については最後に話しました。
ここからも分かるように本当に自己紹介は厄介な代物です。
それぞれが語ること
この映画はこんな風に登場人物が自分自身を語りながら進行していきます。
それぞれがその時見た風景や、思ったことや感じたことを話しながら物語は進行していきます。
アメリとアルマンだけでなく、友人や知人などのそれぞれの登場人物も語ります。
アルマンとアメリが恋に落ちて愛を育んでいく過程を中心としながら、その内側や外側にある日常をそれぞれの視点が紡いでいきます。
それは、自分自身では見えない他者の視点を垣間見ることになり、主観の連続性がもたらす客観視をそこに与えます。
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移り変わる季節の中で
季節という軸はその時どんなことが起きていようが、変化することをやめません。
そのゆっくりとした変化は、生活や恋愛で忙しく移り変わる心をたしなめるように、春から夏そして秋から冬というように移り変わっていきます。
何か気にづいてくれよと言わんばかりに、温度や湿度として我々の肌にその変化を感じさせます。