ベルリンに来たばかりのスペイン人の女の子ヴィクトリアと4人の青年に降りかかる悪夢のような一夜を、全編140分のワンカットで描いたクライムサスペンスです。
味わったことのない新たな感覚を味あわせてくれる衝撃的な作品です。
目次
あらすじ
3カ月前に母国スペインからドイツにやって来たビクトリアは、クラブで踊り疲れて帰宅する途中、地元の若者4人組に声をかけられる。まだドイツ語が喋れず寂しい思いをしていた彼女は4人と楽しい時間を過ごすが、実は彼らは裏社会の人物への借りを返すため、ある仕事を命じられていた。
引用:映画.com
キャスト・スタッフ紹介
- 制作国:ドイツ
- 公開年:2015年
- 上映時間:140分
- 監督:セバスチャン・シッパー
- キャスト:ライア・コスタ、フレデリック・ラウ、フランツ・ロゴフスキ、ブラック・イーイット、マックス・マウフ
異国の夜を堪能する
ベルリンに来たばかりのスペイン人の女の子ヴィクトリアは、ドイツといえばエレクトリックミュージックといった具合に、1人深夜のクラブで無機質な四つ打ちの音の波を堪能しています。
個人的に思っているあるあるなのですが、ドイツ映画のクラブのシーンで流れてる音楽は、ハウスでもEDMでもなくミニマルテクノということがほとんどのような気がします。
ドイツ映画でそういったシーンに遭遇すると、さすがテクノの国といつも思います。
その無駄のない研ぎ澄まされたサウンドの先に見える風景は、色めきだったいわゆるクラブのそれとは違う、ストイックな心象風景を垣間見ることができます。
現地の味を楽しみたい
ヴィクトリアもまさにドイツならではのミニマルテックに身を包まれ、ベルリンの夜を堪能しています。
地元のスペインだったらきっとここでかかっているのは、爽やかな歌ものハウスかイビザトランスといったところでしょう。
しかしここはドイツ、踊るのに華やかな要素は必要ないのです。
ただひたすらに無機質な音を大した変化もなく叩き続けるそのミニマルな調べは、情緒のようなものでは語ることのできないカルチャーの本質に向き合わせ、健全な酩酊感を思う存分に味あわせてくれます。
午前4時の心地よさ
ヴィクトリアはベルリンにあるカフェで働いていて、早朝に店を開けなくてはなりません。
午前4時ごろに踊り疲れた体に、ウォッカをショットで駆けつけ一杯グッといったところで、自宅には帰らずそのまま勤務先のカフェで開店まで一眠りしようと、クラブを立ち去ろうとします。
ここで思いも寄らず、酔っ払ったチンピラ的要素満載の4人組のベルリンっ子に出会います。
最初はささっとあしらって帰ろうとするのですが、4人組の独特のユーモアセンスやリーダー的存在のゾンネの温かい人柄にやられて、その後の行動を共にします。
しかしこれが運の尽き。
巻き込まれる悪意のなさ
実は彼らは裏社会の人物への借りを返すため、朝方の暗い時間から日が昇るタイミングにかけて、ある仕事を任されていたのです。
ヴィクトリアは少しの好奇心と、ゾンネに少し惹かれているという気持ちから、思いの外深入りしてしまい夜が明ける頃には後に引けないところまで、足を突っ込んでしまうのです。
このワンカット140分の衝撃は、とてつもなく凄まじい生々しさや臨場感とともに、息つく間もなく展開していきます。
それはまるで瞬きすることも許されないような緊迫感を放ち、体験型サスペンスともいうべきリアルを我々は目の当たりにせずにはいらせません。
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夜を使いはたして
夜の持つ魔法が切れかける朝方の時間、使い果たした馬鹿騒ぎの喧騒の先にある、ヒリヒリとした質感はまさに現実に裏打ちされた真実の風景といったところでしょうか。
途切れることなく続くこの衝撃の走馬灯のようなストーリーに、きっとあなたも目をそらすことが出来ないはずです。