不条理がもたらすこと『YES/NO イエス・ノー』そこに真実の愛はあるのか?

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愛がテーマのシチュエーションスリラー

密室に閉じ込められた新婚夫婦が、イエスとノーの2択の質問に答えていくことで、本性が暴かれていく姿を描いた不条理シチュエーションスリラーです。

前代未聞のとてつもないシチュエーションの中2人の愛はどこへ向かうのでしょうか?

その狂気溢れる設定と愛という、意外な取り合わせがとてつもない物語を描いていきます。

あらすじ

新婚夫婦のジャックとケイトは、目が覚めるとそれぞれが無機質な部屋に閉じ込められていた。壁には「Y(YES)」と「N(NO)」という2つのボタンがあるだけで、やがて何者かが突きつける非情な質問にイエスかノーかでの返答を迫られる。脱出する術もなく質問に答えるしかない2人は、次第に互いの知らない本性を知ることになり……。
引用:映画.com

キャスト・スタッフ紹介

  • 制作国:アメリカ・イタリア合作
  • 公開年:2012年
  • 上映時間:103分
  • 監督:エンリコ・クレリオ・ナジーノ
  • キャスト:ジョン・ブラザートン、エレン・ホルマン、ガブリエル・マイヤーズ、タイリース・アレン、クレア・ケアリー

予告編

サプライズ好き

ジャックとケイトは幸せ真っ只中にいる新婚夫婦です。

人が驚いた顔が好きなジャックは、プロポーズの時もサプライズで決めるくらいのサプライズ好きです。

それは突然ドライブに誘って、プレゼントを意外な場所に隠すといったありふれたサプライズですが、ケイトはとても喜んでくれました。そして無事に2人は結婚することになりました。

結婚式の当日の男子トイレでジャックとその友人は、ビデオカメラを回して子供のようにはしゃいでいます。何を隠そう2人は騙し合いの好きな親友同士です。

サプライズ好きなジャックは同時にドッキリ好きでもあり、その友人とは普段から小さなドッキリを掛け合って遊んでいました。

式の当日に時間ギリギリにトイレで、シャツについてしまったシミを気にするジャックと、その光景を笑いながらビデオカメラに収める友人、何とも楽しげな光景です。

新婚夫婦が突然に

そんなジャックとケイトですが、ある日気がつくと何やら奇妙な部屋の中にそれぞれ閉じ込められていました。

そこにあるのは机と筆記用具とコップなどの最低限の日用品があり、部屋の隅には無機質なベッドがあります。

そして、緑色の光る文字が映し出される小さなディスプレイと、その下にあるYESとNOの2つのボタン、これは一体どういうことなのか?

困惑するジャックとケイト、そんな中少しづつその部屋の秘密が分かってきました。

ジャックはケイトに関する質問、ケイトはジャックに関する質問をそれぞれ出題され、それをイエスとノーのボタンで答えていく、外れればとてつもないペナルティーが待っているといった具合です。

いつの間にかこの不条理な空間にいるジャックとケイトは、部屋から出るために訳も分からずこのゲームに参加するのですが、それはとてつもない物語の始まりでした。

どんなカップルにも多少の秘密はありますが、2人にもやはりお互い隠していたことがありました。そして、その隠し事が思いもよらない展開を巻き起こしていきます。

この愛と狂気の「イエス・ノー」ゲームの果てには何が待っているのでしょうか?

密室サスペンスの真骨頂

密室系のサスペンスでありながら、愛がテーマという今までなかった、シチュエーションがかなり新鮮です。

突然知らない部屋に閉じ込められると映画といえばやはり『CUBE』がお馴染みですね。あと松本人志監督の2作目『しんぼる』も突然知らない部屋に閉じ込められた男の話でした。

部屋の壁に仕掛けがしてあり、状況に応じてその仕掛けが発動するのですが、その発想は『しんぼる』で松本監督が描いてたことに少しだけ近いかもしれません。

密室というのは何もないようで、何かあるという状況を描くには最適で、どこまでも観ている側の想像力を駆り立てます。

そして新婚カップルの「愛」という深いテーマ、その愛しい気持ちと憎悪が絡まる先で見えてくるのは、はたして真実の愛でしょうか?

緊迫する箱の中で

狭い箱の中に入れられているだけでも不安なのに、さらに追い打ちおかけるような2択の嵐、それがもたらす極限状態はかなり早い段階でやってきているように見受けられました。

やはり、夫婦がお互いの秘密や隠し事を知ってしまったりといった、精神的な痛みが密室にいる緊迫感と相まって、とてつもないストレスやダメージが与えられているのでしょうか。

そしてそんな緊迫感やダメージを、リアルにこちら側へと迫らせるのに一役買っているのが、何と言っても劇中のサウンドトラックです。

基本的に音楽がついていない場面が少なく、ずっと音楽が鳴っているように感じました。

それは時に微かに時に激しく、長い組曲のように緩急をつけながらも、場面場面ごとに見合った音像を奏で続けます。それがこの映画を観ている側への時間の感覚を失わせて、どこまでも時間軸にとらわれない没入感を与えてきます。

そして我々のイエスやノーを見透かすように、物語はクライマックスに迫っていくのです。

愛と狂気の果て

シチュエーションスリラーは恐怖だけを煽るものが多い中、そこに大きな愛の物語を絡ませるというのはかなり以外でした。

『リミット』や『ATM』などのシチュエーションスリラーを手がけてきた、ピーター・サフランという人物がプロデューサーとして関わっていることから、この映画の気合の入れようが伝わってきます。

『YES/NO イエス・ノー』が魅せる2択のゲーム、そこにあるのはドキドキとハラハラだけではない、真実の愛の物語です。

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