目次
ロマンチックなストーリー
惹かれ合っているのに踏み込めない2人を描いた、ロマンチックなラブコメディーです。
物語が進むにつれて、そのじれったい恋の行く末が、見逃せなくなっていきます。
あらすじ
カナダで暮らす元医大生の青年ウォレスは、恋人の浮気現場を目撃して以来、引きこもりがちな生活を送っていた。そんなある日、親友アランに誘われて嫌々ながらもパーティに参加したウォレスは、そこで出会ったアニメーターの女性シャントリーにひと目惚れする。しかし、シャントリーには既に同棲中の恋人がいた。その後、偶然にも再会を果たしたウォレスとシャントリーは成りゆきで食事をすることになり、意気投合。友だちとして付き合うようになるが……。
引用:映画.com
キャスト・スタッフ紹介
- 制作国:アイルランド・カナダ合作
- 公開年:2013年
- 上映時間:98分
- 監督:マイケル・ドース
- キャスト:ダニエル・ラドクリフ、ゾーイ・カザン、ミーガン・パーク、アダム・ドライバー、マッケンジー・デイビス
もう恋なんてしないなんて
「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフが演じる、主人公のウォレスは恋人の浮気現場を見てしまったことを機に、そのショックから通っていた医大を休学して、引きこもり気味の生活を余儀なくされます。
そんな生活が1年くらい続いたある日、友人のアランからパーティーに誘われます。
いわゆる欧米の映画で当たり前のように出てくるあのパーティーですね。個人の家に大勢の人が集まって、ほとんどの人が立ったまんまで会話をしたり、お酒を飲んだりしてるアレです。場合によってはDJとかもいたりするやつです。
たまに「そんなことよりパーティー抜け出さない?」みたいな、はみ出し者が出てきたりするパターンも定番です。
あの手のパーティーシーンはあらゆる洋画で、当たり前のように出てきますが、日本で見かけることってまずないですよね。友達の家の茶の間で立食パーティーとか想像出来ないです。
しかし、この映画の舞台はカナダ、そりゃあもう当たり前のようにみんなパーティーを楽しんでいます。
だけど1人溶け込めてない人がいます。あっハリーポッターの人だ!
それもそうでしょう主人公のウォレスは、長い長い引きこもり生活からようやく抜け出したばっかりなんですから、そんな精神状態であれば、こんな「欧米か!」みたいなパーティーに、さすがの欧米人だって溶け込むのは安易ではありません。
しかも、恋人の浮気が原因でそうなったとしたら、「もう恋なんてしない!」と、言わないよ絶対なセリフとかを口にしまった挙句、どこまでも塞ぎ込んでしまうのも無理がありません。
ウォレスは何やら端っこの方で冷蔵庫に貼られたマグネットで遊んでいます。様々な英単語が記されてマグネットが、無数に貼られているのですが、それでなんか内気な文章を作って1人遊びをしています。
それはものすごい自分ワールド…
それにツボった一人の女の子が、恐る恐る声をかけます。彼女はアニメーターのシャントリー、パーティーに誘ってくれた友人アランの従兄弟です。
お洒落でかわいい女の子
シャントリーがこれまた可愛らしいです。
「ルビー・スパークス」のゾーイ・カザンが演じているのですが、ちょっとサブカル入ったお洒落系な女子を演じさせたら、彼女の右に出る者はいません。
この作品でも、前髪ぱっつんのヘアスタイルや柄物のワンピースなど、内気系の男子が好きそうな要素が満載の女の子を演じています。
日本だと代官山とか下北沢とかにいそうな感じですかね。
どのシーンでも、派手ではないのですがバリエーション豊富に、素敵なスタイリングを見せてくれています。色物のニットの使い方やデニムの履きこなしなど、男女問わずファッション好きはぜひ注目してみてください。
シャントリーはアニメーターの仕事をしていることもあり、自分の世界をしっかり持った女の子という雰囲気がします。
引きこもり生活を抜け出たばっかりのウォレスは、おのずと少しひん曲がった発言を繰り出してしまうのですが、シャントリーはそれをウザがることなく、気の利いてやさしさのある返しをします。
これならコミュ障の内気な男の子も安心して会話ができちゃいます。
しかも「私もパーティーとかは苦手で世間話とか得意じゃないの」と、気弱な男性に対して共感という手法で、その場所の居ても良い理由を導き出してくれます。
ウォレスが引きこもり明けに初めて会う女の子が、シャントリーで本当に良かったです。そんな痛んだ状態の時に、ズケズケ物言う女子とかに出会ったら、また部屋に逆戻りは間違いなしです。
まあ、とにかく何が言いたいかというと、シャントリーはやさしくてカワイイということです。
いきなり撃沈
いい感じに打ち解けた2人、パーティー終わりにウォレスはシャントリーを自宅まで送り届けます。
急展開で良い感じになると思いきや、別れ際に彼氏がいることを告げられます。
残念…
だけど恋の神様はまだウォレスを見捨てようとせず、偶然の再会などもあり、シャントリーと食事に行ったり、遊んだりするようになります。
だけどやっぱりそこは中の良い友達という感じです。そしてある日、自宅の食事会に招かれ、彼氏のベンを紹介されます。
あーもう完全に脈なしなんだな、というウォレスの残念そうな気持ちに、さらに追い討ちをかけるような事実が…そうです、シャントリーの彼氏は高身長、高学歴、高収入のハイスペック系男子でした。
まあこんな彼氏がいるなら、しょうがないよねといった感じで、ウォレスはシャントリーを友達と割り切って付き合っていこうと思ったのも束の間、ちょっとしたドタバタなどがあり、2人はなんだか不思議な関係になっていきます。
踏み込めない2人
シャントリーは彼氏に一途感を漂わせながらも、なんだかんだでウォレスといるのが楽しくて、買い物に付き合ってもらったり、ご飯を食べに行ったりといった関係が続きます。
ウォレスもシャントリーに想いを抱いているというのもあるので、誘いを断ったりせず、仲の良い関係は続いていきます。ウォレスは元カノに浮気されたという過去もあるため、彼氏がいるシャントリーを無理に口説いたりはしません。
しかし、はたから見ていると、なんだかじれったい2人感がそこかしこに感じます。
その踏み込めない感じは、日本のバンドくるりの名曲「ばらの花」の歌詞を思い起こさせます。
一緒にいるのに離れているような感覚や、会いたい時に思うように会えないなどといった、うまくいかない男女の関係性に苛まれる、複雑な男心を描写するような曲です。
その歌詞の一節はこうです。
安心な僕らは旅に出ようぜ
思い切り泣いたり笑ったりしようぜ
僕らお互い弱虫すぎて
踏み込めないまま朝を迎える引用:J-Lyric.net
それは2人でいるとすごく楽しく、どこへだって行けそうな気がするんだけど、様々な状況からイマイチ踏み込めない切なさが、歌われていきます。
まさにウォレスの状況もこれと少し似ていて、一緒にいるとすごく楽しいのに、シャントリーに彼氏がいるという事実や、男女の友情を壊したくないといった、複雑で絡み合った状況への葛藤から、イマイチ踏み込めずにいるのでしょう。
それは弱虫の一言で片付けられるようなことでなく、弱さの内側のやさしさをはらんだ風景といった感じがします。
『もしも君に恋したら。』というタイトルが問いかける”仮に”という状況、果たして2人のこの後の関係はどうなっていくのでしょうか?
淡い期待に取り巻かれた、コミカルで切ない恋模様から目が離せません。
そんな君に恋してる
恋という事故のような魔法のような、その不思議な体験の持つ力は偉大です。
それが起こった瞬間から世界のあり方が変わってしまうほど、誰かを好きになる行為は人の心や世界の捉え方を変えてしまいます。
しかし相手には恋人がいたり、なかなか会えなかったりなど、恋に障害や困難はつきものです。そして、この映画の2人は惹かれ合いながらも、境界線を越えないように必死です。
そんな2人の姿からはなぜだか恋する勇気を分けてもらえる気がします。
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