『歌の中の彼女』バーニングマンという圧倒的な風景の中で描かれる恋物語

Photo by:IMDb

恋とバーニングマン

ロンドンの音楽院でギターを学ぶミュージシャン志望の主人公が、恋に落ちた女の子を追って、アメリカのネバダ州で開催されるバーニングマンにやってくるという、とてもロマンチックな物語です。

砂漠の真ん中で開催されるフェスティバル、バーニングマンの全貌が体感できるのと同時に、ロマンチックで切ない恋の物語が繰り広げられていきます。

スペイン産の日本劇場未公開作品ですが、その臨場感と恋の風景、そして音楽がどこまでも美しく、思わず観入ってしまう作品です。

あらすじ

惚れた女を追って、米国ネバダ州の砂漠の真ん中で開催される”バーニング・マン”にやってきた男。見るもの全てが未知の世界で、彼女の心を掴むことができるのか。
引用:Netflix

キャスト・スタッフ紹介

  • 制作国:スペイン
  • 公開年:2016年
  • 上映時間:101分
  • 監督:イバイ・アバド
  • キャスト:ルイス・ライナー、ジョセフィーヌ・ベリ、シャーロット・アトキンソン

予告編

ラブストーリーは突然に

突発的に落ちた恋ほどその関係性は危うくなりやすい気がします。それは運命を感じされる始まりに対して、どこか疑心暗鬼的な気持ちになってしまうからかも知れません。

かつ、そういった場合はそれまでなんの接点のなかった者同士が、いきなり繋がりを持つこととなるので、お互いがそれまで見てきたことや、それぞれの中にある文化的な価値観などが、まったく異なっているケースも珍しくありません。

しかし、その相手を思う気持ちや惹かれ合う心に嘘をつくことはできません。

主人公のエリックはロンドンの音楽院でギターを学んでいます。クラシックからポピュラー音楽まで、幅広い知識を持ったミュージシャン志望の青年です。

きちんと真面目に座学の授業も受けて、空いた時間にはアコースティックギターを抱えていつも練習に明け暮れています。

服装や見た目はいわゆる真面目な大学生といった出で立ちで、性格も大人しくあまり目立つタイプではありません。周りの友人や知人もいわゆる真面目なタイプが多そうです。

それがあるきっかけで、ジョーというエリックがそれまであまりで出会ったことのないタイプの女性と出会います。

それは本当に突発的で少し運命的なものを感じさせるような出会いです。

ジョーはいわゆるロック系の女の子です。レザーのライダースに身を包み、たくさんのアクセサリーを身につけ、活発で活動的な雰囲気にあふれています。

その事故のような出会いのあと、偶然が重なりおのずと2人は恋に落ちていきます。

エリックはジョーの美しさや可愛さはもちろんのこと、今まで出会ったことのないその活発な性格に魅了されていきます。

ジョーもジョーでエリックの真面目に音楽に落ち込む姿や、落ち着いていて紳士的な振る舞いに惹かれていきます。

それぞれの世界

違う世界を見てきた人同士が交わる時、まずはお互いの好きなもの話をするのが手っ取り早いでしょう。

音楽やファッションや好きな本など、その人を取り巻くカルチャーを知れば、その人がどういった人物であるかは大体予想がついてきます。

エリックとジョーもそんな感じ互いを知り、それぞれの世界に交わっていこうとします。

ジョーはエリックを自分が良く行くライブハウスに連れ出したり、ジョーの授業中に教室に忍び込んだりと、最初は割とジョーが積極的にその距離を縮めていきます。

エリックはそんな風にジョーが感じさせてくれる新しい世界に、若干のカルチャーショックを感じながらも、その新たな空気とジョーとの恋を満喫していきます。

しかしそんな生活が1ヶ月くらいたった時、ジョーは突然姿を消してしまします。

行き先は大体見当がついていました、それはバーニングマンというアメリカのネバダ州の砂漠で開催されるフェスティバルです。

行きたがっていたのは知っていましたが、エリックと良い感じの最中だったこともあり、今回は見送ろうかなと言っていた矢先の出来事でした。

この辺りは突発的な恋の危うさが大いに現れた描写だと思います。

それまでの自分の見てきた世界の魅力的な部分と、まったく違う新しい風景の魅力を天秤にかけてしまう感じ、そんなことしなくても良いのに、そんな状況になるとなぜかそういったことをしてしまいがちです。

未知の世界へ突入

そしてここからがこの作品の本番と言ってもいいかも知れません。

もうその時点ではエリックの心はジョーに完全に持っていかれていることもあり、エリックは持っている大事なギターを売り、そのお金で飛行機に乗り込こんで、ジョーを追ってバーニングマンに行くためにネバダの砂漠を目指します。

バーニングマンに行く道すがらに出会う、タクシードライバーのキャラがとてつもなく良いです。車を走らせながらジョーとの恋の話を聞かせるのですが、客観的でありながら的を得たアドバイスをしてくれ、エリックは少し前向きになります。

恋を失っている状態のそういった状況では、どんな友人や知人の言葉よりも、それぞれをよく知らない第三者の中立的な言葉がよく効きます。

その後バーニングマンの会場に入るのですが、それはカルチャーショックという言葉がよく似合う、1人の真面目な青年が未知の世界に突入して行く様子が、まざまざと描かれていきます。

そしてジョー探しが始まるのですが、真面目な青年がこのような現代のヒッピーカルチャー全開のようなイベントを目の当たりにして、一体何を思うのでしょうか。

エリックにとっては音や光や匂いすべてが新鮮で、その新鮮さを噛みしめるように、どこまでも自由にその熱気と未知の情熱の中に身を委ねていきます。

日本でも知名度は上がってきているバーニングマンですが、ここまで長い時間をかけてその風景が映し出される映像はなかなかお目にかかることは出来ないのではないでしょうか。

何を隠そうこの映画のシーンの半分以上はバーニングマンの会場です。まさにバーニングマンが体感できる映画といっても過言ではないです。

バーニングマンとは

Photo by:Wikipedia

バーニングマンは、アメリカのネバダ州の砂漠で年に1度、約1週間に渡って開催される大規模なフェスティバルです。フェスティバルといってもいわゆる音楽フェスとはちょっと違います。

そこに街を作り上げて地域社会を形成させ、そこにいるすべての人々が自給自足するという実験的な試みです。

そこではお金は何の価値も持たず、人々は物々交換で必要なものを手にれます。それは物同士の交換でなくても大丈夫です。困ってる人を助けて食料を分けてもらったり、歌を歌って場を盛り上げて、何かをもらったりといった具合に、自分のできることや得意なことがそこでは価値を持ちます。

バーニングマンという名称は、街の象徴として会場の中心に立ち続けている人型の造形物ザ・マンに、最終日の夜に火を放ち完全に焼却することに由来しています。

彼女のための歌

エリックはバーニングマンの会場に入る前に運良くギターを手に入れていて、それを背中にぶら下げて会場を行き来しています。

時々歌を披露するシーンがあるのですが、おそらく主人公のエリックを演じるルイス・ライナーという俳優が、ギターの演奏を実際にして歌も歌っているようなのですが、その歌声やギターの響きはとても素晴らしく、思わず聴き惚れてしまいます。

秘かにジョーのために作曲していた曲を披露するシーンは本当に素敵です。

バーニングマンの会場の片隅でそれは奏でられるのですが、その音色や歌声がすんなりとその喧騒の中に吸い込まれていく様は、なんだかとても美しいです。

その恋の行方がどうなるのかは、その撮影期間にバーニングマン参加していて、運良く撮影現場を見た方なら分かるとは思いますが、そういった方はあまり多くないと思うので、ぜひこの映画をご覧になってみてください。

日本では劇場未公開の未配給作品ですが、現在はNetflixで配信されています。Netflixは豊富なオリジナル作品も魅力的ですが、こういった良質な劇場未公開の作品を配信してくれるのも大きな魅力の1つですね。

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