「フランス最後の国父」と称されるフランソワ・ミッテラン大統領にかつて仕えた、フランス官邸史上唯一の女性料理人ダニエル・デルプエシュの実話を元に作られた作品です。
女性シェフの奮闘ぶりを描き切った、ドラマチックで人間味あふれるとても心温まる物語です。
目次
あらすじ
片田舎のレストランを経営しているオルタンスは、ミッテラン大統領の指名によってエリゼ宮のプライベートルームに迎えられる。オルタンスは、規律に縛られた男社会の厨房で孤立しながらも、ひたすらに料理の味を追求。やがて、オルタンスの情熱が冷え切っていた厨房を刺激していく。
引用:映画.com
キャスト・スタッフ紹介
- 制作国:フランス
- 公開年:2012年
- 上映時間:94分
- 監督:クリスチャン・バンサン
- キャスト:カトリーヌ・フロ、ジャン・ドルメソン、イポリット・ジラルド、アルチュール・デュポン、ジャン=マルク・ルロ
空腹と食事
空腹に人は虚しさを感じているような気がします。それは退屈や空虚の類と似て非なる、欲望がもたらす虚しさです。
お腹が空いているときはどんなものでも美味しそうに見えて、いくらでも食べれるという錯覚さえ起こさせます。
空腹時は目の前にある料理がとても魅力的に映ります。しかし満腹時だったらどうでしょう?「もう食べ物なんて見たくない!」となるのではないでしょうか。
そうです、空腹こそ料理にとって最高のスパイスであり、最高の調味料なのです。
味覚という機能
人は動かなくても時間が経てば無条件でお腹が空きます。
それは年齢や職業、はたまた地位や名誉に関係なく、すべての人々に平等に与えられた人間の摂理です。食事をし空腹を満たし、また数時間後お腹が空き食事をする、これを繰り返して人は生きています。
そして料理には当たり前ですが味があり、美味しいや美味しくないを判断する味覚という感覚も人間には備わっています。
この味覚という機能があるからこそ、我々は食べることを空腹を満たす作業とならずに、味わうという喜びを交えて食事を楽しむことができるのです。
料理人という役割
つまり食事は「空腹」と「味わうという喜び」の2つを満たせなければなりません。
他人に対してこの2つを満たさせる事を仕事としているのが、シェフや料理人にあたります。
プロの料理人は他人の空腹を満たすだけではもちろんダメで、人の味覚という感覚を十分に満たさせる味と、はたまた色彩や彩りなどの見た目の面の盛り付けなども鍛錬しなければなりません。
人の空腹を満たしながらも喜びを感じさせる、これが料理人の役割なのではないでしょうか。
食はエンターテイメント
片田舎のレストランを経営しているオルタンスは、ミッテラン大統領の指名を受けて、宮廷のプライベートキッチンで大統領専属の料理人となります。
それまで培ってきた技術で素材の味を最大限に生かしながらも、調理法にとことんこだわった料理で、大統領の舌と胃袋を満たす役割を全うしていきます。
それは決して高級フレンチでは味わえない、フランスのおふくろの味でありながら、フォアグラやトリュフといった高級食材の使い方も抜群です。
食材や調味料をきっちり計って作るだけでは作る事ができない、長年の経験と勘や料理人としての想像力がもたらす、芸術ともいうべき食のエンターテイメントです。
困難の先にある最高の料理
しかし、宮廷の料理人といえども、予算や栄養管理の面からの食材の制限などといった困難に見舞われます。周りの料理人たちの嫉妬めいた扱いも厄介です。
そんな数々の困難に立ち向かいながらも、オルタンスは大統領が満足してくれる料理を作るべく奮闘していきます。
その自分自身の役割をどこまでも全うする姿に感動せずにはいられません。
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お腹が空いたら映画を観よう
料理映画は調理シーンや美味しそうな料理が次から次と登場するので、空腹時に見るのは禁物と思いがちですが、ぜひこの映画こそお腹ペコペコの時に観て欲しいです。
その方が登場する食材や料理がとてもリアルに胃袋に響いて、空腹を実感しながら食の喜びや楽しさに思いを馳せられるからです。
そうです、空腹こそがこの映画にとって最高の調味料なのです。