ミニマリストや断捨離への注目が高まる昨今、フィンランドから届いた北欧的ミニマリズムライフ。ドキュメンタリーでありながら、よく練られた構成と映像で観る人を飽きさせません。
もちろんミニマリストや断捨離に興味がない人も楽しめる作品です。
目次
あらすじ
自分の持ち物すべてをリセットするという実験生活に挑戦したフィンランド人青年の1年間を追ったドキュメンタリー。ヘルシンキで暮らす26歳のペトリ・ルーッカイネンは、失恋をきっかけに、多くの物に囲まれた生活を見直そすことを決意。自分の持ち物を一旦すべて倉庫に預けて1日1個ずつ自宅に持ち帰り、他には何も購入しない、という生活を1年間続けることに。今の自分に必要な物を選ぶ行為や、物に対するさまざまな葛藤、さらに手助けしてくれる人々との触れあいのなかで、ペトリは自分の人生にとって本当に大切なものは何かを発見していく。主人公ペトリの実体験をもとに、ペトリ自らが監督を務めて製作した。
引用:映画.com
キャスト・スタッフ紹介
- 制作国:フィンランド
- 公開年:2013年
- 上映時間:80分
- 監督:ペトリ・ルーッカイネン
- キャスト:ペトリ・ルーッカイネン
モノとは何か?
我々の生活にはモノが必要だと誰もが思っている、水を飲むのにはコップがいるし、スマホがないと人と連絡も取れないし、ベッドがなければ眠れない。
そしてより多くのモノを持つことが幸せとされてきた、しかし本当にそうなのだろうか?
最新機器や高級な時計や家具、クローゼットを埋め尽くす流行の洋服、どれだけ手に入れても人はさらにモノが欲しくなる、これは果たして幸せと言えるのだろうか?
一度このゲームから降りてみて、本当の幸せを見つめ直すということが、必要なのではないか?
きっかけは失恋
主人公のペトリは失恋をきっかけに、モノに溢れた生活をリセットさせようと試みる、すべての生活用品や洋服、雑貨などを貸し倉庫に預けて、1日1個取り出せる、モノをまったく買わない、という生活を1年間始めるのである。
そうだいつだって恋の終わりは厄介で、傷が深ければ深いほど己を見つめなおさらずにはいられないのである。
男女問わずその喪失感は言葉では言い表せない、そして幕を開けるシンプルライフ。
まさに裸一貫の再スタート
空っぽになった1LDKの部屋で、スタート時にはなんとパンツさえも履いていない、裸一貫からのスタートとはまさにこのことである、そして初日の夜雪が残るフィンランドの町を、途中で拾った新聞紙で前と後を隠して、倉庫まで疾走する。
果たして最初は何を取ってくるのか?
彼の答えはコートである、厚手のロングコートを身にまとい、さっきまで全裸で走っていた道を戻ってくる。そしてコートを毛布がわりに空っぽになった部屋の中で眠りにつく。
モノがないことで見えてくること
最初は律儀に一日1つづつモノを持ち帰るのだが、次第に取りに行かない日が増えてくる、そしてある程度のモノを持ち帰った時点で、主人公は必要最低限のモノで暮らすことに心地良さやを覚えていく。
主人公のそんなシンプル生活に、最困惑気味だった家族や友人たちも、次第にその生活を理解し、主人公を暖かい目で見守りながら寄り添っていく。
そして新たな恋の予感…
果たしてこのシンプルライフがもたらすものとは何か?
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音楽は全編JAZZで彩られる
サウンドトラックは北欧No.1の人気と実力を誇るJAZZミュージシャン、ティモ・ラッシーが担当。独特のタッチの世界観に、ソウルフルなJAZZが花を添えます。
ミリマリズムやシンプルライフとJAZZってなんだか相性いいですね。
ミニマリストとは?
ミニマリストとは簡単にいうと、最小限主義者のこと。必要最低限のモノで生きる人達のことです。
日本のミニマリストといえばといえば真っ先に思い浮かぶのが佐々木典士さんです。TVなどにも出演して自身の実践するミニマリズムライフを紹介しています。
「ぼくたちに、もうモノは必要ない。 – 断捨離からミニマリストへ」という本も出しています。
「365日のシンプルライフ」を見てミニマリストや断捨離に興味を持った方は、こちらの本を読んでみることをオススメします。
そして365日後に見つけるものとは
モノをなくすことによって自分自身を見つめ直し、より良い未来を歩もうとする主人公の姿。コミカルな要素ももありつつ、時に真面目に真摯な態度で、未来を切り開こうとするその姿に教えられるものがあります。
まさにシンプル・イズ・ベストなおすすめの1本です。