『FRANK フランク』謎多き覆面ミュージシャンが織りなす人生の心象風景

出典:Amazon

フランクという覆面ミュージシャン

作曲が趣味で近況をSNSにアップするのが日課の青年が加入したバンドのフロントマンが、四六時中ヘンテコなキャラの被り物をしているという変わり者だったことから展開していく物語です。

普通じゃない設定と一風変わった人たちばが登場する、一筋縄ではいかない作品です。

あらすじ

ひょんなことからあるバンドに加入することになった青年ジョン。バンドのリーダーのフランクは、四六時中、奇妙な被り物をしている謎めいた男だった。バンドメンバーはそんなフランクに信頼と尊敬の念を寄せており、ジョンもまた、破天荒な魅力をもつフランクに次第にひかれていく。そんなある日、バンドの映像がインターネットで話題を呼び、アメリカの大型人気フェスに招かれることになるが、そのことをきっかけにフランクの調子がおかしくなり、バンドは解散の危機に。ジョンはフランクがなぜ被り物をしているのか、フランクの過去を探り始める。
引用:映画.com

キャスト・スタッフ紹介

  • 制作国:イギリス・アイルランド合作
  • 公開年:2014年
  • 上映時間:95分
  • 監督:レニー・アブラハムソン
  • キャスト:マイケル・ファスベンダー、ドーナル・グリーソン、マギー・ギレンホール、スクート・マクネイリー、カーラ・アザール

予告編

作曲が趣味の青年

作曲が趣味の青年ジョンはイギリスの海沿いに街に住んでいます。その音楽への愛は熱く、散歩の時、買い物の時、食事の時どんな時だって、作曲のネタ探しに余念がありません。

ジョンの作曲法はその場で見ている風景に頭の中でメロディーと歌詞をつけていくというものです。ある程度アイデアがたまったら、部屋のキーボードに向かい曲を完成させていきます。

そしてTwitterでその心境をアップすることも欠かせません。それは1人のミュージシャンとして彼が成立するために欠かせないことなのでしょう。しかし、なかなか思うような楽曲が制作できず悩んでいたりもします。

そんなある日いつものように海辺を散歩して、脳内作曲に取り組んでいると、何やら揉めている人影を発見します。

海に服を着たまま入っていく自暴自棄な男と、それを咎めながら見守る数人の男女、どうやらバンド内の揉め事から勃発した出来事のようです。

そして救急車で運ばれていくキーボード担当の男、ジョンはマネージャーらしき男に自身がキーボードを弾けることを伝えると、出番時間にライブハウスに来いと言われます。

ジョンは半信半疑で指定された時間にライブハウスに場所に行くと、すぐに本番の時間でそのままステージに通されます。

そしてバンドの演奏が始まってしばらくすると、デカイ個性的なキャラクターの被り物をした男が登場してきます。

どうやら彼はこのバンドのフロントマンのようです。困惑しながらもジョンは他のメンバーが演奏する実験的なバンドサウンドに合わせてキーボードを演奏します。

この演奏を覆面のフロントマンであるフランクが気に入ったことから、ジョンはメンバーに招き入れられます。

実験的なバンドサウンド

その後アルバム制作のためのレコーディングを行うことになるのですが、その実験的すぎるスタイルにジョンは困惑します。

ジョンはどちらかといえば大衆にうけるポップなメロディーを愛するのですが、フランクを筆頭にバンドのメンバーが奏でる音は、暗くどこまでも実験的でとても大衆に受け入れられるようなものではありません。

ノイジーなギター、うねりまくるアナログシンセ、空間を引き裂くようなテルミンの音色など、それはとてもポストパンクでノーウェーブなサウンドです。

そして、その演奏をバックにフランクの低い歌声で、独特すぎる世界観の歌詞が歌われていきます。

難解を通り越した意味不明な歌詞なのですが、それを当たり前のように歌い上げるフランクの姿から、どうやら奇をてらってやっているわけではなく、自然とフランクの中から沸き起こってくることを歌っているのでしょう。

実験的な音楽や芸術というのは一般受けこそはしませんが、そこには確かな需要があります。

それは様々な趣向を持った人々が連なる世界において、大衆という大きな存在にいまいち馴染めない人にとっては救いのようなものだったりします。

何のための覆面

フランクはきっと繊細すぎるがゆえに、多くの人々からは理解しがたい大きな被り物をして、これまた理解しがたい実験的サウンドを奏でているのだと思います。

それは彼にとってはまさに自分自身の顔であり、なくてはならない覆面なのです。

それはシンボルとしてのあり方をそこに提示するような代物では無く、もっと心の奥底の心象風景を撫でるような、そのような役割を果たす被り物なのかもしれません。

音楽や芸術ににアンダーグラウンドやアウトサイドなあり方を求める人々は、時代が求めるポップから背を向けているわけではないのです。

自分自身の中の感度の領域が広いがゆえに、多くの人々きちんと見ようとしない世界を、当たり前のように感じてしまって、それをアウトプットしているだけに過ぎないような気がします。

フランクにとって覆面を脱いですべてをあらわにすることや、人々が耳を傾ける音楽を作ることなど意味がないのです。

だからこそ、その暗くうねったノイジーなサウンドの奥には、芸術本来の目的が見え隠れしているように思えます。

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本ページの情報は2018年1月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。