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壮絶な脱出の物語
極寒のシベリア強制収容所から脱出して、遥か彼方のインドの地を目指した男たちの姿を描いた、冒険サバイバルドラマです。
壮大でありながら凄まじいほどの壮絶さが描かれていきます。
あらすじ
1940年、スパイ容疑でソ連当局に逮捕されたポーランド軍人のヤヌスは、極寒のシベリア強制収容所に収監される。ヤヌスは収容所内で出会った仲間6人とともに収容所からの脱出を図るが……。
引用:映画.com
キャスト・スタッフ紹介
- 制作国:アメリカ・アラブ首長国連邦・ポーランド合作
- 公開年:2011年
- 上映時間:134分
- 監督:ピーター・ウィアー
- キャスト:ジム・スタージェス、エド・ハリス、シアーシャ・ローナン、コリン・ファレル、マーク・ストロング
予告編
シベリアの収容所から
シベリアの強制収容所にスパイ容疑でポーランド軍人のヤヌスは収監されます。そこはどこまでも白い雪景色と猛吹雪に覆われた、シベリアの極寒の地です。
ここではその環境そのものが監獄の見張りの役割を果たしているといっても過言でないほど、その壮絶なまでの大地が周りを取り囲みます。
こんなところから脱獄なんて無理だろうと、脱獄という概念さえも消し去ってしまうほどの残酷なまでに孤立した場所です。
そして強制収容所の生活も地獄です。毎回少しばかりの食料や、大勢の人を無理やり押し込んだ部屋など、生きた心地がしない環境です。
日中は強制的に労働に駆り出され、看守に逆らえば暴力が当たり前の世界です。
ヤヌスはこんな所にいることはできないと脱獄を計画します。
しかし外はどこまでも凍てつく氷の大地です。運良く脱獄できたとしても、いったどうやってここから逃げ延びようというのか想像もつきません。
その壮絶な脱出
チャンスは突然やってきました、その日は外はとてつもない猛吹雪、この天候で看守の目がおろそかになっている隙をついて、ヤヌス達は仲間と共に脱走を実行に移します。
ヤヌスが仲の良かった仲間や、直前になってついてくることになった者など、6名ほどのメンバーで決行されました。
主人公のポーランド人ヤヌス
アメリカ人技師のミスター・スミス
画家志望のケーキ職人トマシュ
ラトビア人牧師ヴォス
ユーゴスラビア人会計士ゾラン
夜盲症の若者カジク
乱暴者のロシア人ヴァルカ
旅路を阻む壮絶な環境
それは歩いてユーラシア大陸を縦断するという、約1年の歳月を要するとてつもなく壮大な旅です。
酷寒の地シベリアからロシアを縦断しモンゴルに入り、その後は灼熱のゴビ砂漠、そしてなんとヒマラヤ山脈までも超えてインドを目指すというかなり無茶な工程です。
シベリア強制収容所(ロシア)
↓
バイカル湖(ロシア)
↓
ウランバートル(モンゴル)
↓
ゴビ砂漠(モンゴル)
↓
ラサ(チベット自治区)
↓
ヒマラヤ山脈
↓
インド
シベリアの収容所を脱出してから、最初の目標としてバイカル湖を目指すのですが、この時点でまだ季節は冬です。吹雪の中の困難な脱出計画、なかなかバイカル湖が姿を現しません。
このバイカル湖までの道のりが最初のハイライトです。
全行程において想像を超えた様々なドラマが待ち受けています。
灼熱のゴビ砂漠のシーンもかなりのリアルな過酷さが描かれています。
自由を求める渇望は時にどこまでも絶望的な風景を描くこともあれば、必死で乗り越えた先にある希望に照らされることもあります。
実際の体験が原作
原作はスラボミール・ラウイッツによる手記「脱出記 シベリアからインドまで歩いた男たち」です。
その壮絶な物語は思わず言葉を失います。
見果てぬ大地を超えて
見果てぬ大地を超えて行くその姿は壮絶であり、生きることへの渇望をどこまでも感じさせます。
そしてそこにあるのはどんな残酷な景色さえも、希望に変えることができるという希望という名の光です。
この壮大な物語は真実の風景であり、目をそらすことの出来ない旅路です。